ミスマッチ修復機能欠損固形がんに対する診断および免疫チェックポイント阻害薬を用いた診療に関する暫定的臨床提言

この暫定的臨床提言について

2018年12月、本邦において進行・再発ミスマッチ修復機能欠損(dMMR)固形がんに対し、抗PD-1 抗体薬ペムブロリズマブが薬事承認された。これは本邦においても‘臓器横断的Precision Medicine の幕開け’を意味する。しかしながら、現在発刊の各診療ガイドラインには、dMMR 固形がん患者に対する抗PD-1 抗体薬を投与する際の診療の要点について、臓器横断的に網羅されたものではない。

本暫定的臨床提言では、dMMR 固形がん患者を診療する際の留意事項を、dMMR 判定検査のタイミング・方法、抗PD-1/PD-L1 抗体薬療法の位置付け、診療体制を含めて系統的に記載した。さらに、次世代シークエンス法による包括的遺伝子検査や血液サンプルを用いた体細胞遺伝子検査(リキッドバイオプシー)の開発が急速に進んでいることを受けて、これら新しい検査法についても内容に含めた。

現時点では十分なエビデンスがあるとはいいがたい部分もあり、本ガイドラインは、委員のコンセンサスが多く含まれることを考慮して、その位置づけを「暫定的臨床提言(Provisional Clinical Opinion)」とした。しかしながら、本ガイドラインは、臓器横断的Precision Medicine実践のための診療ガイドラインへの最初の大きなステップであり、臨床現場において珠玉の逸品となるものと信じている。

第1版作成ワーキンググループ

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要約

資金提供

  • 国立研究開発法人日本医療研究開発機構・革新的がん医療実用化研究事業「産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業SCRUM-Japan で組織した遺伝子スクリーニング基盤を利用した、多施設多職種専門家から構成されたExpert Panel による全国共通遺伝子解析・診断システムの構築および研修プログラムの開発」(研究代表者 吉野孝之)
  • 厚生労働省・がん対策推進総合研究事業「希少癌診療ガイドラインの作成を通した医療提供体制の質向上」(研究代表者 小寺泰弘)

暫定的臨床提言についてのお問合せ先

『ミスマッチ修復機能欠損固形がんに対する診断および免疫チェックポイント阻害薬を用いた診療に関する暫定的臨床提言』
第1版作成ワーキンググループ
委員長 吉野 孝之(国立がん研究センター東病院 消化管内科)